Fable 3 – 01 – 圧政を強いる暴君となるか、偉大な統治者となるか。
暴君の圧制に叛旗を翻し、王国全土を革命へと扇動していく。そして壮大な戦いの旅の末に、権力の座を手にする。主人公と王国の未来は、あなたの選択によって紡がれる。大きな権力は、あなたの本性を暴くだろう。
いま王国を統治しているのは兄であるローガンであり、人々は虐げられている。そこでプレイヤーはその弟であり賢者として、兄ローガンの圧制をしりぞけ、民衆を革命に導く、といったストーリー。眠い目をこすりながらベッドから起きるというほのぼのとしたオープニングから、城の中を歩いて貴族たちや庭師と会話をするなかで、次第に物語の世界にのめりこんでいく。これは面白い。
単に敵を剣や銃でなぎ倒すばかりではない。国中を歩き回り、たくさんの人々と出会い握手を交わす。このことが経験を積み賢者となるための条件なのだろう。いくつかのエピソードがバランスよくあらわれ、はらはらドキドキの物語が楽しめる。「あなたの本性を暴くだろう」というキャッチフレーズのとおり、プレイヤーの行いによって結果が変わるしかけになっているらしい。ならばたとえゲームの中だと言っても行動は慎まなければならない。軽はずみな行為は厳禁なのだ。
例えばゲーム前半で早くも現れる危機的状況では、2つの大切なものを二者選択で迫られる場面がある。さあ、君ならどうするか。ここでは、まさに、本当にそうなったらどうするか、といった判断が求められる。ゲームだからと言って「まあいいか」といった甘えた判断は許されないのだ。とはいえ、自分の選択が正しかったのかどうか、それはゲームを進めてみなければわからない。まさに人生そのもの。「あのとき、もし、こうすれば」といった後悔は後の祭りなのだ。何が正しいのかは自分の心の中にしか答えはない。
冒険の旅は辛い。しかしこのゲームでは、常に一匹の忠実な犬が旅の同伴者としていてくれる。この犬は、ゲームを進めるヒントをくれる実利的なキャラクターであるとともに、癒しの友である。厳しい戦いの後は、思わず犬と戯れて心を癒す自分に気づく。そのとき、もはやどっぷりとFable 3の世界にのめりこんでいる自分を発見する。
しかし、このゲームが18歳未満に販売不可というところが残念だ。いまのところ、それほど残酷なシーンも出てこないし、むしろ人々との交流やアイテム探しといった落ち着いた味のある世界観を楽しむものであるので、どうして年齢制限があるのかわからない。ゲームが進めば、やはり子どもにはふさわしくないシーンが出てくるのだろうか。と思いつつ、あることに気づく。このゲームをすすめていくと、「愛」についてのメッセージが込められていることが感じられる。それは単に好きだとか美しいとかだけではなくて、もっと人間の持つ根源的な「愛」が演じられるのかもしれないことをうかがわせる。
ここではこれ以上語ることができないが、とにかく大人でも物語の世界にのめりこんでしまう、いや、人生の辛苦を知り抜いた大人であればこそ、より楽しめるはずだ。実に面白い。
